こまもろう認定の確認情報はどう保管するか

こまもろう認定の情報管理準備を示すアイキャッチイラスト

基準日:2026年6月29日

こまもろう認定を考えるとき、採用書類や研修だけでなく、確認情報の保管方法も先に決めておきたいところです。ここが決まっていないと、誰が見てよいのか、どこに保存するのか、いつ消すのかが曖昧なまま進みます。

こども家庭庁の事業者向け資料では、性犯罪歴の記録は取扱いに細心の注意が必要な情報として整理されています。認定準備では、書類を集める前に、情報管理の責任者、閲覧者、保存先、取扱記録、漏えい時の報告まで並べて見た方が早いです。

この記事では、法定事業者の総論には広げず、認定事業者として進める民間教育保育等事業者に絞って、確認情報をどう保管するか、どこでつまずきやすいか、社労士がお手伝いできるのはどこかを整理します。

目次

こまもろう認定で情報管理が先になる理由

認定準備では、確認情報の保管方法を後回しにしない方が進めやすいです。採用書類や研修計画があっても、情報の置き方が決まっていないと、現場で回りません。

こども家庭庁の資料では、性犯罪歴の記録が漏えいすると深刻な人権侵害につながるおそれがあるため、厳格な管理が必要と整理されています。求められるのは、担当者の注意だけではありません。情報管理の責任者を置き、情報管理規程を作り、組織的・人的・物理的・技術的な措置まで考える前提です。

認定を受けるかどうかの判断でも、この論点は先に見たいところです。確認情報を誰が持ち、どの媒体に残し、どの手順で消すかが決まっていないと、規程、研修、現場案内の順番がかみ合いません。

まず分けたいのは何を保管するかです

情報管理で混ざりやすいのは、書類の名前と管理方法です。最初に、何の情報を扱うのかを分けておくと、保存先を決めやすくなります。

こども家庭庁の手引きでは、性犯罪歴の記録を犯罪事実確認記録等として整理しています。加えて、犯罪事実確認書の閲覧日時や閲覧者、犯罪事実確認記録の作成状況を残す取扱記録という考え方も示されています。

性犯罪歴のある従事者から人事面談などで聞き取った詳しい情報は、特定性犯罪事実関連情報として、同じく厳格な管理が必要です。求人票や雇用契約書のような通常の人事書類と同じ感覚でまとめて置くと、管理の線引きが甘くなりやすいです。

資料では、犯罪事実確認書の内容をむやみに記録・保存しないことも基本原則として示されています。まず見たいのは、何でも残すことではなく、何を残さないかまで決めることです。

情報管理の型は3つに分かれます

確認情報の閲覧者数と別保存の有無で分かれる3つの情報管理パターン図
確認情報の扱いは、閲覧者の数と別保存の有無で大きく分かれます。

こども家庭庁の資料では、情報管理規程のひな型が3つに分かれています。違いは、閲覧者が何人か、こまもろうシステム以外にも保存するかです。

1つ目は、責任者1人だけが確認情報を見て、こまもろうシステム内だけで管理する型です。2つ目は、責任者を含む複数名が見るものの、保存はこまもろうシステム内に限る型です。3つ目は、複数名が見て、こまもろうシステム以外にも記録や保存を行う型です。

小規模事業者で先に確認したいのは、自社がどこに近いかです。教室長、採用担当、本部担当など複数人が関わるなら、最初から責任者1人前提では組みにくいことがあります。反対に、確認情報を紙や共有フォルダにも置くなら、保存先ごとの管理が必要になり、負担は一段上がります。

このため、認定準備では、ひな型を後から選ぶより、誰が見て、どこに残すかを先に決めた方が進めやすいです。

小規模事業者が先に決めたい4つのこと

閲覧者、保存先、取扱記録、消去時期の4項目を整理した図
小規模事業者では、閲覧者、保存先、取扱記録、消去時期の4点を先に決めると整理しやすくなります。

確認情報の保管で先に固めたいのは、仕組みの細かさより運用の入口です。小規模事業者では、次の4点を先に決めるだけでも整理しやすくなります。

  • 誰が閲覧できるか
  • どこに保存するか
  • 取扱記録をどう残すか
  • いつ廃棄・消去するか

閲覧者は広く置かない方が安全です。手引きでも、性犯罪歴の記録の取扱者は必要最小限とする考え方が示されています。採用、配置、労務管理に関わる人が多い事業者でも、確認情報そのものまで全員が見られる形にはしない方がよいです。

保存先は、こまもろうシステム内だけで足りるのか、紙や別ファイルでも残すのかを分けて決めます。別保存があるなら、保管場所、アクセス権、持ち出し防止、削除手順まで必要になります。

取扱記録は、誰がいつ見たか、どの記録を作成したかを追える形で残したいところです。何かあったときに後からたどれない状態だと、漏えい対応も見直しも重くなります。

ここでつまずきやすい点

漏えい把握から速報、確報、再発防止までの初動フロー図

漏えい時は、把握、速報、確報、再発防止の順で動けるようにしておきたいところです。

情報管理でつまずきやすいのは、保存先の不足より、ルールの甘さです。人が少ない事業者ほど、口頭で回していた流れをそのまま持ち込みやすくなります。

一つ目は、閲覧者が増えすぎることです。採用担当、教室責任者、本部管理者が関わるうちに、確認情報まで広く見られる状態になることがあります。確認が必要な人と、記録を閲覧できる人は分けて考えたいところです。

二つ目は、別保存の扱いです。こまもろうシステム以外に記録・保存するなら、あらかじめ定めた期間までに適切に廃棄・消去する必要があります。消す時期が決まっていないと、残し続ける運用になりやすいです。

三つ目は、第三者提供や外部委託の誤解です。手引きでは、性犯罪歴の記録は法律の例外を除いて第三者提供ができず、情報管理そのものを他の事業者に業務委託することもできないと整理されています。保護者や派遣元から問い合わせがあっても、性犯罪歴の有無を答えてよいわけではありません。

四つ目は、漏えい時の初動です。重大な漏えいなどが発生した場合は、こども家庭庁への報告が必要です。事態を知った日から3〜5日以内の速報、その後30日以内の確報という流れも示されているため、報告先と社内連絡の順番を先に決めておきたいところです。

社労士がお手伝いできるのは保管方法を運用に落とす部分です

社労士が認定可否を決めるわけではありません。お手伝いできるのは、確認情報の保管方法を、採用、配置、研修、記録管理の流れに落とし込む部分です。

たとえば、誰を閲覧者にするか、責任者をどう置くか、取扱記録をどう残すか、就業ルールや研修記録とどう並べるかは、労務の流れを見ながら整理しやすい論点です。複数教室がある場合は、教室ごとに保存方法がばらばらにならないようにそろえる見直しも向いています。

情報管理規程の中身や研修対象者の整理、現職者への案内順、漏えい時の連絡経路まで含めて見直すなら、申請直前より前の段階で着手した方が手戻りを減らせます。アクセス設定やシステム側の制御は、必要に応じて外部ベンダーやIT担当と分けて進める形になります。

先に着手したい進め方

最初から細かい規程文言に入るより、現状の置き方を並べるところから始める方が早いです。次の順で確認すると進めやすくなります。

  • 確認情報を扱う担当者と閲覧者を洗い出す
  • こまもろうシステム内だけで足りるか確認する
  • 紙や別ファイルで残している情報を棚卸しする
  • 取扱記録、廃棄、漏えい時報告の流れを決める
  • 規程、研修、現職者案内へ反映する

この順なら、どこから直すかが見えやすくなります。認定を受ける前提で進めるか迷っている段階でも、ここまで整理できれば社内判断を進めやすくなります。

FAQ

こまもろうシステムだけで管理すれば足りますか

事業者の運用によります。こども家庭庁の資料では、こまもろうシステム内だけで管理する型と、別保存を行う型が分けて示されています。

確認情報は何人まで見てよいですか

広く見られる形は避けたいところです。資料では、取扱者は必要最小限とする考え方が示されています。

共有フォルダに保存してもよいですか

別保存をするなら、アクセス権、持ち出し防止、廃棄手順まで含めて管理する必要があります。置き場所だけ決めて終わりにはできません。

外部の会社へ管理を任せてもよいですか

情報管理そのものを他の事業者へ業務委託することはできないと整理されています。今の運用で、外部業者に保管や管理を任せる前提になっていないかは先に確認したいところです。

漏えいが起きたら何をしますか

重大な漏えいなどが発生した場合は、こども家庭庁への報告が必要です。社内で誰が把握し、誰が報告するかを先に決めておくと動きやすくなります。

確認情報の保管方法から整えたいときはご相談ください

こまもろう認定では、確認情報をどこに置くかが決まらないまま進めると、規程、研修、現場案内がばらけやすくなります。小規模事業者ほど、閲覧者、保存先、取扱記録、消去時期を先にそろえた方が進めやすいです。

弊所では、認定準備の流れに合わせて、確認情報の保管方法、情報管理規程、研修記録、現職者への案内順まで整理しています。自社がどの型で進めるべきか迷う場合は、お問い合わせください。

この記事を書いた人

人事労務のデジタル支援パートナー。経営者の「時間が足りない」という課題を解決する専門家で、経営者が将来を見据えた舵取りに専念できる時間を創出する仕組みづくりを得意としています。企業内部に深く入り込み、共に汗を流しながら課題解決に取り組むスタイルが特徴です。社会保険労務士・中小企業診断士・ITコーディネータ・医業経営コンサルタント

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